ムーンライトながら、廃止決定。青春18きっぷが使えるながらの存在意義

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2020年12月の下旬に、私のブログでも、ムーンライトながら号の今後について、記事を書いたのですが、本当に廃止になってしまうとは。

たしかに、使用車両の185系は老朽化で、2021年3月のダイヤ改正を持って、定期列車の運用からは退くことが決まっています。

普段185系が運用に就く、特急踊り子号はかつて、中本線の特急・あずさ号だったE257系が後を継いでいるので、ムーンライトながら号も、この車両が運用に入ると思っていましたが、やっぱり廃止になってしまいました。

【本題に入る前に】廃止理由がおかしい

本記事の内容とは少しズレてしまうのですが、JR東日本と東海がムーンライトながら号の廃止理由について、言及していますが、理解できない部分があります。

「お客さまの行動様式の変化により列車の使命が薄れてきたこと」

声明から一部抜粋したものですが、たしかに、ムーンライトながら号がたくさんの車両を経て運用されていた半世紀近い時代の中で、夜の移動手段は、大きく様変わりしました。

しかし、近年安価なビジネスホテルやLCCなど、夜行列車の脅威となる存在は、登場してから10年や20年経ちます。

そう考えれば「列車使命が薄れてきた」「行動様式の変化」は既にコロナ以前から始まっていました。しかしムーンライトながら号は、繁忙期に運転すれば、券はすぐ売り切れる人気ぶり。

あたかもコロナ禍で「行動様式が薄れたから」と聞こえてなりません。

みんな移動しないんだからそりゃそうでしょって。

ムーンライトながら号の存在意義

JRの声明でこの記事を終わらせてはいけないので、この辺にしておきます。

本題に入りますが、ムーンライトながら号の存在意義について話します。

安く東海道を移動

ムーンライトながらはかつて、年中運転していましたが、終末期は青春18きっぷが使える、春・夏・冬の繁忙期だけでした。

青春18きっぷは、12000円でJR全線の普通・快速列車が、繁忙期に5日間乗り放題になる切符ですが、ムーンライトながら号も、快速料金500円さえ払えば乗車できるため、乗車日の1ヶ月前にチケット販売が開始したら、即完売になる盛況ぶり。

青春18きっぷを利用する客のほとんどは、「ムーンライトながら号に乗車するため買ってる」と自分も思っています。

速い

青春18きっぷは先述の通り、普通・快速列車しか利用できないため、特に東海道や山陽本線など、広範囲にわたって、普通列車の設定しかない路線の場合、ムーンライトながら号といった速い快速列車、しかも夜に一気に東京から関西近く又はその逆に足を進められるのは、大きなメリットです。

下りの場合、東京を23時に出たら、5時過ぎには岐阜県の大垣駅に到着。

その後、東海道線を西進めば、8時台には大阪に着きます。

一時期はある意味高速バスの競合相手(?)にもなりそうですが、ムーンライトながら号は、一般利用は難しい点があります。

185系は夜行列車仕様ではない

ムーンライトながら号の運用に現在入っている185系は、元は特急や普通列車用に、製造されたため、夜行列車の利用など考えられていません。

車内に入ると、夜行列車のように個室やベットが並ぶことなく、特急の進行方向に並ぶ座席が。ロマンは感じますが、実用性はありません。

普通にホテル泊まってる

自分もですが、鉄道ファンなら、寝にくくてもうるさくてもムーンライトながら号のきっぷを取ろうとしますが、関西地方もしくは関東地方にただ移動するだけなら、普通にホテルに宿泊します。

わざわざ朝5時に起こされる夜行列車を移動のために利用したいとは思いません。

さいごに

残念ながらムーンライトながら号が廃止されてしまいます。

自分も185系は何度も乗車しましたが、ムーンライトながら号は一度も乗車できませんでした。

「来年に、来年に」と言わずに、乗り納めたいものがあれば、今すぐにでも行っておきましょう。

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