【2021年現在】日本国内のトンネル長さランキングTOP10

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「日本一長い鉄道トンネルは?」と聞かれた時、青函トンネルと答えられる人も多いかと思いますが、それでは道路トンネルはどうでしょうか。

というのは、鉄道トンネルの1位は、1988年に青函トンネルが開業してから、このトンネルが首位の座を守っています。

しかし、道路のトンネルの一位は今日までの同じ33年間で、幾度となく変わっているからです。

一昔前までは、関越トンネルが日本一長かったですが…

そこで今回は、「日本の道路トンネルTOP10」を紹介します。完成時には長大トンネルとして、大きく注目を浴びたものから、ここ数年でちょこっと頭一つ出ているトンネルまで、色々ありました。

10位 肥後トンネル

10位は肥後トンネルです。名前から連想されるように、熊本県にあるトンネルで、県内の八代市と山江村に跨っています。2020年の7月の九州豪雨で、特に被害が大きかった地域の一つですね。

トンネル全長は約6330m。完成は1989年で、当時は暫定2車線で開業しました。この頃は、日本の高速道路トンネルでは、5位の長さで、九州地方では最も長かったのです。

トンネル全長が5000mを超える「長大トンネル」は、県境を跨ぐトンネルが多いですが、肥後トンネルと飛騨トンネルは、ただ二つ、県内で完結する長大トンネルです。

開通年1989年
長さ6340m

9位 雁坂トンネル(かりさかトンネル)

このトンネルの名前を聞いたことある人は少ないのでは無いでしょうか。長大トンネルと言えば、多くが高速道路に存在する中、こちらは一般国道のトンネルだからです。

埼玉県秩父市と山梨県山梨市の雁坂峠を通るこのトンネルは、国道140号線にあります。

開通は1998年4月23日で、山梨県道路公社が管理しています。

全長6625m、一般国道では、東京湾アクアトンネルに次ぐ長さです。

このトンネル開通以前、山梨県と埼玉県の両県を直接結ぶ車道が存在せず、往来するならば、中央道を通るなど、大きく迂回する必要がありました。

しかしこのトンネルの開通によって、中央道経由では130kmだった距離が、70kmまで短縮されました。

開通年6625m
長さ1998年

出典:埼玉県

8位 新神戸トンネル

次は1976年に完成した阪神高速32号線のトンネルです。

六甲山地を南北に貫くトンネルで、神戸市ー三田市間を連絡する県道15号線の混雑を解消する目的で、完成しました。

トンネルの長さは7900m。

開業当初は暫定2車線だったため、このトンネル一本だったものの、4車線開業の際に、南行トンネルが掘られました。

余談ですが、このトンネルの湧き水で、神戸市内の一部の水源として利用されているようです。

開通年1976年
長さ7900m

出典:旅の記録

7位 第二新神戸トンネル

1988年に、南行トンネルとして開通しました。

先述の通り、元々は片側1車線で、現在の新神戸トンネルだけ併用していましたが、4車線開業時に、

神戸市→三田市方面(北行)を新神戸トンネル、

三田市→神戸市方面(南行)を第二新神戸トンネルとしました。

この六甲山地一帯には、神戸市営地下鉄北神線の北神トンネルが縦断しています。このトンネルを建設する際、工事の際に必要となる先進坑に、第二神戸トンネルを活用しました。

開通年1988年
長さ8055m

6位 恵那山トンネル

このトンネルは有名ですね。長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる中央自動車道のトンネルです。

長さは、上りが8649m、下りが8489mです。

1975年の開業当時は、中央道が暫定2車線で運用されていたため、現在下り線に利用されているトンネルが、先行開通しました。

その後1985年の4車線化の際、現在の上り線トンネルが開通しました。

1975年当時は、トンネルの長さが、日本で1位、世界で2位でした。

開通年1975年
長さ8649m

出典:古田工業株式会社

5位 栗子トンネル

2017年に開業した東北中央自動車道のトンネルです。

福島県福島市と山形県米沢市にまたがる栗子峠の地下を通ります。

東北中央道が現在、暫定2車線で運用中のため、トンネルは一本のみですが、13年の年月をかけて完成したトンネルです。

東北地方では最も長いトンネルで、同じく栗子峠を通る国道13号線は、急勾配や急カーブが連続する区間で、冬季は事故も多発したため、このトンネルの開業によって、年中一定の安全性が確保されました。

開通年2017年
長さ8972m

出典:信夫の郷にて

4位 東京湾アクアトンネル

東京湾アクアラインにあるトンネルです。

一般国道では最も長いトンネルです。

東京湾アクアラインは、川崎市浮島ICから海ほたるPAはトンネル、海ほたるPAから木更津JCT間は、地上区間です。

トンネル区間が東京湾アクアトンネルです。

長さは9607mで、トンネルの中央部には、有名な「風の塔」と呼ばれる換気口があります。

開通年1997年
長さ9607m

出典:はみ男の日記(仮)

3位 飛騨トンネル

岐阜県の飛騨地方山間部を通るトンネルです。

東海北陸自動車道にある飛騨トンネルは、2008年に開通しました。

トンネル全長は10712m、東海北陸道が2車線なので、トンネルは一本です。

東海北陸道がこの地域を通る以前から、国道360号線がありますが、道中の天羽峠(あもうとうげ)は、幅員が狭く、急カーブや急勾配が続き、冬季は通行止め、夏季でも崖崩れの可能性大で、通行には大きな不安を抱えていました。

さらにここには、観光地の白川郷・五箇山があります。

たくさんの車が往来しますが、アクセスには遠回りを強いられました。

湧水量が青函トンネルを越えるなど、難工事となりましたが、同時に「死亡者ゼロ」を成し遂げました。

開通年2008年
長さ10712m

出典:あれ!それ!これ!

2位 関越トンネル

有名な関越自動車道のトンネルです。群馬県みなかみ町と新潟県湯沢町の県境にあり、谷川岳を貫通しています。

下りトンネルが1985年、上りトンネルは1991年に開業しました。

トンネル長さは、1位の座を明け渡しましたが、山岳トンネルとしては依然日本一長いです。

関越トンネルの地上には谷川岳がありますが、急な地形で、登山道すらありません。

トンネルの換気口は、地上部から掘削するのが一般的な工法ですが、関越トンネルの換気口工事は、トンネル(地下)から上に掘るという、工法が採用されました。

トンネルの換気口は、デザインが凝っているものもありますが、地形が急なあまり、修景までには手が回らなかったそうです。

開通年1985年
長さ11055m

出典:Komachi Web

1位 山手トンネル

1位のトンネルは東京都内にあります。「あれ?東京ってそんなトンネルを掘るくらい大きな山あったっけ」

山手トンネルは、地下トンネルです。2015年に全線開通した、首都高速中央環状線のトンネルで、新宿区西新宿JCTから、品川区の臨海部・大井JCTの方向に、8年かけて完成していきました。

過密化する都心の地下を通るトンネルで、特に五反田地区から大井JCTにかけては、目黒川と京浜運河の地下を通っているなど、用地買収と地下構造物を極限に避けたルートを通っています。

防災対策も徹底されていて、100m間隔に非常電話、監視カメラ、350m以内に地上への脱出ができる非常口を設けるなど、これでも対策の一例ですが、ここまで防災設備が整ったトンネルも中々無いでしょう。

防災設備が整っていることに越したことはありませんが、災害時には都心の迂回ルートとしても期待されてるからでしょう。

開通年全線開通は2015年
長さ18597m

出典:ラジエイト

危険物積載車両の通行禁止措置

道路法46条3項を根拠に、日本では原則5000m以上のトンネル及び海底トンネルは、安全面の観点から、危険物を積んだ車両は通行が禁止されています。

この記事で紹介したトンネルは全て5000m以上のため、通行が禁止です。

しかし、関越トンネルや恵那山トンネルのように、このトンネル以外の通行道路がまともになく、災害時に迅速に物資を運搬する必要に迫られた際は、危険物積載車の前後を、警察機関の車両を配置する形で、通行が認められます。

東京湾アクアラインが一般国道の理由を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。