東京都心から西に向けて線路が伸びている中央線と京王線。
起点駅は違いますが、中央線は東京駅から、京王線も都営新宿線との直通運転を通じて、東京都心の中央を走っています。
本記事では、長距離にわたって似た区間を走っているJR中央線と京王線を、運賃、所要時間、運行本数の面から比較していきます。
中央線と京王線で接点がある駅
中央線と京王線がお互い乗り換えできる駅は、新宿駅か八王子駅の二つです。
しかし山手線の内側まで見ると、市ヶ谷と秋葉原(岩本町)でも乗り換えが可能です。
中央線(JR) | 京王線・都営新宿線 | |
八王子 | 京王八王子 | |
新宿 | 新宿(B2Fホーム)/新線新宿(B5F都営線直通ホーム) | |
市ヶ谷(総武線各駅停車) | 市ヶ谷(都営新宿線) | |
秋葉原(総武線各駅停車) | 岩本町(秋葉原駅まで徒歩で移動可能) |
運賃で比較(ICカード使用時の運賃を採用)
①新宿ー八王子間の運賃
京王線→367円
中央線→492円
②市ヶ谷ー八王子間の運賃
京王線→545円
中央線→736円
③秋葉原(岩本町)ー八王子間の運賃
京王線→587円
中央線→824円
京王線又は京王線+新宿線の運賃の方が、中央線よりも安いことが分かります。
市ヶ谷、秋葉原と距離が長くなるにつれ、その運賃の安さが表れています。
所要時間で比較
次に所要時間で比較します。
中央線、京王線共に色んな種別の列車が運行されています。種別は以下の通りです。
なお所要時間は、走行途中の状況によって、異なります。(列車によって数分程度の誤差あり)
中央線の種別(遅い順に)
①快速
②中央特快
③通勤快速(下り八王子方面の夜のみ運行)
④通勤特別快速(上り東京方面の朝のみ運行)
⑤特急あずさ・かいじ・富士回遊など(有料)
※各駅停車は並走する総武線に設定されているため除外
京王線の種別(遅い順に)
①各駅停車
②快速
③急行
④準特急
⑤特急
⑥京王ライナー(有料)
中央線を種別ごとに所要時間を比較
快速→平日55分、土休日48分(停車駅の変動のため異なる)
中央特快→38分
通勤快速→40分
通勤特別快速→44分
特急あずさ・かいじ・富士回遊など→28分又は32分(立川に停車か通過で異なる)
京王線を種別ごとに所要時間を比較
各駅停車→78分
快速→74分
区間急行→68分
急行→43分
準特急→42分
特急→43分
京王ライナー→41分
調べてて驚いたのですが、京王線って種別ごとに所要時間がほとんど変わらないんですよね。
朝の列車本数が多い時間帯は、路線内に電車が詰まり思うように走れないので、このようなダイヤになってるんでしょう。
運行本数で比較
最後に運行本数を比較してみます。運行本数は2021年3月4日の上り・八王子7時発と下り新宿18時発の本数を記載します。
中央線の上り八王子7時発の運行本数
快速→14本
中央特快→無し
通勤快速→設定無し
通勤特別快速→2本
特急あずさ・かいじ・富士回遊など→設定無し
合計→16本
京王線の上り八王子7時発の運行本数
各駅停車→1本
快速→設定無し
区間急行→2本
急行→2本
準特急→1本
特急→設定無し
京王ライナー→設定無し
合計→6本
京王線・中央線の八王子駅、どちらも首都圏の通勤ラッシュにしては、本数がかなり少ないです。
しかしこれには訳があります。
中央線も京王線も、八王子から東京方面へと数駅行った先に、それぞれ立川と北野という主要駅があり、一部の電車は八王子とは違う方向へと向かいます。
そのため都心へと向かう電車は多くても、八王子間を行き来する電車はより本数が少なくなるのです。
まとめ
本記事では、中央線と京王線を運賃・所要時間・運行本数から比較してみました。
運賃では京王線が圧倒的に安いものの、新宿や東京で留まらず更に遠くまで行く場合は、JRの方が安くて便利になるかもしれません。