こんにちは、きゆです。突然マニアックな話になりますが、2012年のJ1リーグでガンバ大阪は翌年のJ2降格が最終節で決まってしまいました。
しかし凄いことに「得失点差がプラスの状態」での降格でした。
得失点差とは?
まずは得失点差について説明します。得失点差とはシーズン開始からの試合を通して生まれた得点と失点の差で、「得点-失点」の公式を用いて計算します。
リーグの下位に沈むチームは、負けが先行するため自ずと失点の方が多くなり、得失点差はマイナスになります。
しかし、優勝争いを演じるチームなんかは連勝を続けて得点も増え、得失点差はプラスになります。
2017年上半期のJ1リーグ順位表。得点-失点で得失点差が出る。
出典:Jリーグ
2012年のガンバ大阪
この年のガンバ大阪は「得失点差+2」で降格しました。
1年間を通して連敗が続くなど負けが多かったのですが、勝つときは5-0(浦和戦)や4-0(札幌戦)など、大量得点を入れて勝ったために、
得点数リーグ1位
失点数リーグ2位
という優勝したサンフレッチェ広島を超えて両方1位を取ってしまいました。
では逆に…
これで思いました。
「得失点差がプラスで降格するなら、マイナスで優勝することもあるのかな?」
出典:スポニチ
【結論】マイナスで優勝することもある
もちろん可能性はあります。なにしろ勝敗数関係なく、得点より失点が多かったらマイナスになる単純な話ですからね。
毎年J1リーグの優勝クラブが獲得している平均勝ち点は65〜72(18クラブになってから)
ちなみに2014・17・18・19年にJ1優勝したガンバ大阪・川崎フロンターレ・横浜Fマリノスの勝敗戦数は以下のようになりました。
(15・16年はリーグ制度が異なったため除外)
2014年~ガンバ大阪 19勝6分9敗
2017年~川崎フロンターレ 21勝9分4敗
2018年~川崎フロンターレ 21勝6分7敗
2019年~横浜Fマリノス 22勝4分8敗
基本的に年間通して10敗以上敗れている優勝クラブはありません。
敗戦数にはばらつきがありますが、勝ち数は共通して20前後が多いですね。
出典:サッカーマガジン
試合結果
引き分けの場合はいくら得点失点を繰り返しても、得失点差はプラマイ0になるため除外。
直近の2019年の横浜Fマリノスを基に話すならば、22勝8敗。
勝敗の決着がついた30試合で、大量得点や大量失点となる試合が求められます。
・勝った試合も接戦になった(3-2や4-3など)
・敗れた8試合全て大量失点で負けた(ここでは5点食らったと仮定)
22勝のうち
10試合→1-0で勝利
12試合→4-3で勝利
8敗全て5-0で負ける
4引き分けは全て3-3で決着。
このようなありえない戦績となった場合、
得点数70・失点数88 得失点差-18
という抜群の攻撃力と脆い守備を備えたチームが誕生してしまいました。
誤差はありますが、得失点差-18は残留ギリギリ又は降格するチームの成績です。
得点数70ですが、これは紛れもなく優勝できるクラブの得点数。
一方の失点数88ですが、これは12年にコンサドーレ札幌がJ1リーグで記録しました。
この年の札幌は勝ち点14・得失点差が-63というワースト記録を打ち立てました。
得失点差がマイナスで優勝するクラブが誕生するのはあり得ないとは言い切れないですが、中々無い珍しいことなのでこれからそういったクラブが誕生するか楽しみです。
これを記録したクラブのサポーターは頭を抱えるでしょうが。
アイキャッチ画像出典
Jリーグ